片付けを依頼され、ご訪問して上がらせていただく際、「散らかったままですみません」と仰る方のなんと多いこと!
いやいやいや、その「散らかった」を「片付ける」のが私のお仕事!!!
そのために今日来たの〜!!!
そう言われると、サイトの文章に「片付けておいてね」と受け取られる文章、書いてなかったよね???私、なんかやらかしてないよね???と、実はいつもドキドキしています。
日本人の民族性の癖なのか、散らかったまま(かなり感覚に個人差あり)の自宅に他人を招くこと自体、自然と申し訳ないという気持ちになって口をついて「すみません」と出てしまうのかもしれません。
けれども、私はレクチャー中心の整理収納アドバイザーではなく、手を動かしながら片付けや整った状態を体験して欲しいという作業優先型のアドバイザーです。
「うん、毎日片付け追いつかないよね、ゴミ出しもしんどいのわかるし、そもそもゴミを分別どうすればいいのかわからないことも多いよね」と思っていて、不用品が山のように混じっていて手をつけられない、モノをどんなふうに分ければいいかわからない、どこに置けばいいか見当がつかないといった「おそらく初歩的なことなんだろうけど、できていないのが恥ずかしい」という言葉が喉元まで出かかっている顔をした依頼者さまとお仕事させていただくことが多いので、普段通りの状況からの作業スタートで全く気にしないで依頼して欲しいのです。
片付けを人生のどこかで習えるわけじゃない
片付けって学校でどんなふうにすればいいのか習うものじゃないですよね。
みなさん、学校の教科にも得意不得意ってなかったですか?
私は世界史大好きで、国語が得意で、数学が苦手。英語は「これで志望校に受かる気か」と教師に言われ、40点で補講を逃れる校内試験を科学50点&物理0点(100点満点)で乗り切ったことがあります。物理の先生には苦い顔をされました。計算式を覚えるのが面倒すぎて…
小学校から高校まで通算12年かけてすら、全教科を好きにはなれないし、得意にもなれないし、ますます苦手になることだってある。
勉強ですらそんな感じじゃないですか。
だから、「基本を習っていない片付け・整理収納を得意になれ、というがそもそもかなりの無茶振りでは?」が私の思考のベースにあるんです。
依頼者さまのお片付けでも、長女は片付け得意、次女は苦手(その逆もあり)、みたいなことは決して珍しくありません。同じ家庭環境で育ったはずなのに、と親が首をひねるわけです。私も一緒にひねります。特に何といって大きなエピソードの分岐があるわけでもなく、家族がいつのまにか「できるようになってたし、片付いている方がラク」と「片付いているのは好きだけど、自分でやるのは苦手、面倒」「片付けのやり方がピンとこない」に分かれてしまう。
私の夫はきれい好きですが、「実家の食卓の上に、調味料がぐっちゃっと置いてあるのが無理だった」と実家に不満を持ち、ゴチャゴチャしたのは嫌い・落ち着かないという人が出来上がった珍しいタイプです(でも謎にプリントを放置したり、コリスガムの空箱を積み上げていたりするので、決してミニマリストではない)。
私自身はというと、私の母は「定位置」と「きちんと仕舞う」という観念があった人なので、私にもいつの間にかその考え方が染み付いて、そのまま一人暮らしに突入し、「飾りながら暮らすのが楽しい」に発展していきました。発展しすぎて窓辺にリキュールの瓶を並べ、それを見た母は絶句。麦焼酎とか芋焼酎の一升瓶じゃなかっただけまだいいんじゃないかな、なんて当時は呑気でしたけど、今思うに、防犯のためにはそっちの方が良かったのかもしれないですね。
ひょんなことから整理収納アドバイザー2級の講座を受けることになり、私は「片付けを理論的に習う」という機会に出会ったわけですが、片付けをきちんと学ぶのはわりとレアケースで、世の中のほとんどの人は片付けを習ったことがないはずです。
だから、私の片付けに対するスタンスは「習ってないのだから、できなくても当然」がスタートラインなんです。
片付けが「できて当然」とは思っていないし、どのラインまでできるようになるかなんてそれこそ人それぞれじゃないですか。そもそも、人生では、仕事・家事・育児・打ち込んでいる活動など、限られたリソースの中で片付けより時間を割きたいことがたくさんあって、「片付けられるようにはなりたいけど、がっつり取り組むのは今じゃないなぁ」「家の中に片付けの仕組みさえ作ってもらえれば、その要領で買い足しして、使って元に戻すはできるんだけどなぁ」っていうニーズはとってもとっても多い。
なので、《りなのや》は「片付けの要領がわかっているけれど、依頼者さま一人ではすぐに解決できない状況」になっている場合は「一人で自走できる段階まできっちり持っていく」を目指し、「片付け苦手」な依頼者さまには「まずは片付いた状態を体験してもらう」段階が最初に必要だと考えています。
片付いたわが家を体験してほしい
片付けが苦手な依頼者さまは、「片付いたわが家が想像しづらい」「どんなふうになるのか全く道筋がわからない」と仰ることがほとんどです。
そうなると、言葉で説明を重ねてもピンとくることは少ないので、すぐに作業に取り掛かって、片付いたわが家の気持ちよさをいち早く体験してもらう方がベスト!
というわけで、あれこれ一人で試してわけがわからなくなってますます自信喪失する前に、いつもの散らかった状態のままからの作業スタートで全く問題ないですし、大歓迎です。
片付いた状態を体験することで「楽しい、嬉しい、気持ちいい!これをキープしたい!!」と思っていただくことがまずは大切。整理整頓された収納を使って「こんなふうに片付ければよかったのか」と気づいてもらうことや、「こんな風にも使えたりするかな?」とアレンジの意欲がもしも湧いてきたら大成功です。
基本を踏まえて作業するとはいえ、家の間取りや収納の癖、ご家族のモノの持ち方や量によって片付けの形は星の数ほどのやり方があります。
依頼者さま自身が「わが家に合わせた片付けが理論的にできるようになる」というのは整理収納作業の時間の中だけではなかなか難しいと考えていますので、私はレクチャー優先よりも「目の前のこの状況をとにかくどうにかしたい」というご依頼に向いた整理収納コンサルタント・アドバイザーとも言えますね。
《りなのや》は先生タイプというよりリード・伴走型の整理収納サービスです。
扉が開かないところからスタートのウォークインクローゼット、膝までモノで埋まった和室、扉を開くとモノが落ちてくる吊り戸棚。
それが私のお仕事の日常風景です。
長時間作業のご依頼が中心で、集中力を保つために基本的に1日1軒のみのご訪問。
週5日、どこかのご家庭で片付けています。
だから、開始時間までに洗いきれなかったシンクの食器も、カーテンレールに下がるピンチハンガーも、昨晩投入した洗濯乾燥機から出せていない衣類と洗面所の床に積まれた今から回したい洗濯物も、ぜんぶ見慣れた光景です。
いつもの状態のまま、安心して、遠慮なくご依頼ください!

